シャンシャンひとり立ち

11月13日(月)からシャンシャンのひとり立ちに向けた訓練が始まった。最初のステップでは、午前中がシンシンとの別居となる。ライブカメラ放映開始の日本時間9時半に早速視聴を開始した。

やっぱりシャンシャンの様子はいつもと違っていた。扉のあたりをウロウロしてお気に入りの櫓にも登っていかない。ちょっと登ったかと思うとすぐに降りてきてしまう。そのうち笹を食べ始めたが、いつもシンシンが座って食べているあたりに陣取っている。目線は常に扉を向いていて、食べていても気はそぞろな感じ。心なしか元気がない。昼近くなってようやく櫓の上に行って寝始めるが、頭は扉の方を向いている。

シャンシャンがすっかり寝たところで、櫓の上に笹が補充された。その後にようやくシンシンが登場。駆け寄っていくのかと思いきや、安心したのかシャンシャンは傍に置かれていた笹を食べ始める。午前中より元気になった感じに見える。シンシンは運動場に点在する笹を食べて回り、水を飲む。シャンシャンは櫓の上でしばらく食べ続ける。シンシンがいなくても平気なのかなと思っていたが、食べ終わったシャンシャンが降りてきてシンシンに近寄った。それからは、シンシンの後をひたすら付いて回るシャンシャン。ここで離れたら、またいなくなっちゃうと言わんばかりの勢いを感じた。ともかくシャンシャンが元気になったので一安心。シャンシャン単独でも十分かわいいのだが、シンシンと揃っていると何となく安心感がある。そうは言ってもそろそろひとり立ちするのがパンダにとっての自然な状態だそうなので、いつまでも一緒というわけにもいかず、徐々に単独行動に慣らしていかないといけない。

近い将来には別々に暮らすことになるのだが、たまに顔を合わせたりしたらお互いに分かるものなのだろうか。ライブカメラでは、リーリーの姿も映っていた。視聴する側としては、独りぼっちで頑張るシャンシャンを見守るリーリーみたいに見えるが、リーリーとシャンシャンにはお互いの姿は見えているのだろうか。そう言えば、我々が勝手にシャンシャンと名前を付けているのだが、本人(パンダ)は自分の名前だって分かっているのだろうか。飼育員さんがシャンシャンと呼びかけていれば認識しているかもしれない。予定通りであればシャンシャンは来年半ばには中国に送られてしまうらしいが、どこにいても元気に育ってほしい。

仲良し親子シンシンとシャンシャンがじゃれあう姿もあと少ししか見ることができない。そして、シャンシャン自身もあと半年ちょっとで日本からいなくなってしまう。こうした永続しない運命というのが、パンダ母子の姿をより愛おしく感じるようにさせているるのかもしれないと思うのは、きっと日本的発想なのだろう。

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