今日20日(月)、アメリカのスターバックスアプリが故障して混乱を巻き起こした。強制的にログアウトされてしまい、再度ログインしようとしてもできない、あるいはログインした途端にログアウトされてしまうという事象が発生。
アプリが使えないので、事前注文・支払いしておいて受け取るというやり方ができず店には長蛇の列ができたり、店頭で支払おうとしたらアプリが立ち上がらない、アプリに入金しようとして失敗する、といった問題が続発した。
今日はたまに来る「チャレンジ」の最終日で、今日何か買えば125ポイントのボーナスが獲得できることになっていたので、朝から店に向かおうとしたが、アプリが使えないので断念。夕方に使えるようになったので家の近くの店で抹茶ラテを買って一応チャレンジを達成。
アプリがダウンすること自体は、非常に困るが仕方がないと言えば仕方ない。そのこと自体を強く責める気はない。しかし、今日を通じたスターバックスのトラブル対応はお粗末だった。
アプリの動作がおかしいことに気付いてTwitterを見てみた。Starbucks,appで検索すると、アプリが正常に動作しないという書き込み多数。自分だけの問題でないことが分かりちょっと安心。
しかし、スターバックスからのアナウンスはなし。
朝のうちは、We are sorry, a system error has occurred. Please try again laterというポップアップが表示されていたが、そのうちこのポップアップはWe are currently down for scheduled maintenance. Check back soon.というものに変わった。しかし、祝日でもない月曜の朝にメンテナンスを予定して、しかも事前に予告もしないようなおかしな小売業者はないだろう。
Twitterでも批判が続く。
スターバックスのTwitterアカウントから、いくつかのツイートに対して返信が投稿されるようになった。状況についてのアナウンスが無い中で、いくつかのツイートだけに対して、しばらくお待ち下さいとかDMで個別に照会して下さいといったリプライが付く。リプの付かない人はどう思うのだろうか。
この状況が続きアプリは動かない中で、関係ないプロモーションツイートが投稿されたり、挙句には翌21日からのチャレンジのメールまで届き出す。
13時59分になってようやくスターバックスヘルプというアカウントに状況がツイートされる。We are aware that…。そして、15時11分には直ったというツイートが投稿された。
文面からは、反省の色や、混乱を生じさせて顧客に迷惑をかけていることを詫びる気持ちは全く読み取れない。
しかも、この時点でもアプリの不具合を訴えるツイートは続々と投稿されていた。
そして、22時を過ぎた今でも、スターバックスのサイトにはお詫びどころか不具合が生じたという事実関係の記載すらなく、Twitterには貼り付けたツイート以外の記事はなし。他方で、アプリが使えないとのツイートのアップは続いている。
不祥事対応としては余りにもお粗末。シュルツ会長が退任していなければもうちょっとマシな対応になったのかもしれないが、世界展開する大企業であれば属人的なスキルに依存しない危機管理態勢を整えておく必要がある。
Twitterの文書はあまりにも小役人的だが、限定されたマンデートしか与えられていない担当が書いたものだと思えば極めて上出来の仕事。アドホックなリプライも、オーバーフローする中で、マンデートの範囲内で明確に処理できそうなものから片付けていったということなのかもしれない。
問題は、局所的な担当者に対応が委ねられているように思われること。トラブルが起こった時に情報を集約して全社的に対応する態勢になっていなかったのではないだろうか。
やるべき(であった)ことは以下の通りであり、信頼確保のためには、これらの対応状況を、Twitterだけではなく、企業として公式な方法で公表すべきである(あった)。
1)問題が生じていることをアナウンス
2)当面の対応(店頭で可能な支払い方法とポイントの取り扱いのアナウンス等)
3)直ったら確認の上アナウンス(必要があればシステムを再起動した上で)
4)原因を究明し再発防止策を講じる
5)(必要に応じ)関係者の処分、システム業者の変更等
このままでは責任ある企業とは思えず、今後の対応に注目したい。
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